世界各地の個性豊かなお菓子を求めて、列車でスイーツめぐり。旅人は、女優の高島礼子さん。今回の旅は、イギリスからトルコまでの大紀行です。 その旅路を 2 回に分けてお届けしました。
第 1 回は、「オリエント急行ライン お菓子秘話〜西欧の魅惑」
第 2 回は、「オリエント急行ライン お菓子秘話〜東欧の甘美」でハンガリーも登場です!
ハンガリーの天才菓子職人が生み出したあのケーキや老舗菓子店でのパティシエ体験、あのサクッ♡フワ♡ 触感の食べ歩きスイーツなどをどど~んとご紹介しています。
また、日本でもまだまだ馴染みのないセルビアの美味なケーキに、鉄道ファンにも嬉しいレアな列車も取材しました。
政府も認めるハンガリアンケーキ、ドボシュトルタ
ハンガリー人天才パティシエのドボシュ(Dobos)さんが作ったケーキ(Torta)、その名もドボシュトルタ (Dobostorta)。
当地にいる人なら誰でも知っている、食べたことがあるこの国を代表する焼き菓子です。 6層のスポンジとカカオ入りのバタークリーム、てっぺんのカラメルコーティングが特徴。何だか素朴で、どこか懐かしい甘さを楽しめる逸品です。
このケーキが生まれたのは、ハプスブルク家に嫁いだ絶世の美女「エリザベート皇妃」の時代。彼女も実際に試食しています。
ただ、残念なことに、ドボシュさんのお店はもう残っていません。晩年、投資に失敗、さらには病を患いこの世を去ってしまったのです。
ドボシュさんのお墓にはお参り。彼の代名詞ともいえる、ドボシュトルタの飾りもありました。
でも当時、ドボシュ氏と並んで有名な菓子職人だった Gerbeaud Emil (ジェルボー・エミル) さんのお店で、現在もオリジナルに近いものを味わえます。
どの菓子店かというと、彼の名前から想像できるかと思いますが『 Gerbeaud (ジェルボー) 』です。
今回は、ジェルボー協力のもと、かつては㊙レシピだったドボシュトルタの作り方をカメラの前で見せてもらいました。 ドボシュトルタについて、詳しくはこちらから。
Gerbeaud
住所 : 1051 Budapest, Vörösmarty tér 7-8.
営業時間: 月~日 09:00~21:00
パーリンカでチョコボンボン
ハンガリーの老舗菓子店『 Szamos ( サモシュ ) 』にも訪れました。全国に店舗を構えています。
その中でも、ブダペストの繁華街 Vörösmarty tér ( ヴルシュマルティ広場 ) にあるお店には、パティシエ体験ができるチョコレート学校を併設。 ご当地酒「パーリンカ」を使ったチョコレートボンボン作りに挑戦しました。
チョコレートの優しくスイートな香りに癒された撮影でした。
Szamos Csokoládé Iskola
住所:1052 Budapest, Váci u. 1.(Szamos Gourmet Ház 内)
カフェ営業時間:10:00~20:00(祝日は変更あり)
体験時間は予約したコースによりますが、14:00~17:00の間で始まるものが多いです。
ストリートスイーツの焼き菓子
電車移動中にいただくデザートには、『 kürtös kalács (クルトシュカラーチ) 』をご紹介。
ストリートスイーツといってもよいほど、地元民からも愛される焼き菓子です。 炭火で焼くと、外はサクサク、中はフワフワのもっちり触感 ♡ 日本人観光客からも大好評の一品です。
正確にはハンガリーのお菓子というより、現在ルーマニアでかつてハンガリー領だったトランシルバニア地方で生まれたものと言われています。
今回訪ねたVitéz Kürtősのオーナーはトランシルバニア出身。使っている炭も故郷の木から作ったものと本場流にこだわりぬいています。 ぜひ当地へお越しの際には、出来立てクルトシュカラーチをお召し上がりください。
VIP食堂車でいただく平和スイーツ in セルビア
なんと、ユーゴスラビア時代に使っていたチトー大統領の専用列車を特別に走らせてもらいました! VIP 食堂車には、かつて大統領の専属料理人だった御年86歳のシェフにも乗車していただきました。
1960年にユーゴスラビアを訪れたフランスの大統領をもてなすために作られた「シャイカチャクレープ」というスイーツを作ってもらうことに。
第一次大戦の際に、フランスとともに戦ったユーゴスラビアの軍人がかぶっていた “シャイカチャ” という帽子をモチーフにしているそう。( ケーキの写真を撮っていませんでした… ) 「スイーツは平和の証」とおっしゃっていたのが、とても心に残っています。
甘いものは人の心を優しくするのかもしれませんね。
≪余談≫
走るブルートレインを何とか視聴者の皆様にお届けしようと、弊社カメラスタッフは林を爆走。本当に大冒険の道のりだったんだとか。笑
ぜひその努力のシーンをご覧いただきたいです。
フルーツたっぷり絶品ケーキ in ベオグラード
セルビアでいただいたのは「モスクワシュニッツ」。フルーツたっぷりのスイーツです。
当地では菓子店でよく見かけるケーキ。お店により形は様々ですが、最初は、ホテルモスクワのある女性パティシエが考案したもの。 1974年、ホテルの名物になる新しいケーキとして誕生しました。
経済的に大変だった時代に、「特権階級も満足し、庶民にも味わえるケーキを」と工夫して作られたのです。 見た目はボリューミーで豪華!
さらに、くるみが練り込まれた薄いスポンジと濃厚なカスタードクリームは相性抜群! ベオグラードにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
Hotel Moskva
住所 : Terazije 20, Beograd
東欧のクネーデル
セルビア特産のプラムを砂糖で煮詰めたものを丸々一個を茹でてすりつぶしたジャガイモで包んで作ったスイーツもご紹介しました。( 写真を撮り忘れ… 涙 )
ハンガリーでは Gombóc ( ゴンボーツ ) と呼ばれたり、ヨーロッパ中でみかける料理です。 ハンガリーのゴンボーツ。食事系もあれば、デザート系もあり、変幻自在な料理です。
じゃあセルビアのものではないんじゃない?と思われるかもしれませんね。 ベオグラードのお店でいただけるクネーデルは、インスタ映え間違いなしのカラフルさ& 可愛さ! ミスタードーナツでドーナツを買う感覚に近いものがあるかもしれません ( 笑 )
ハンガリーのものとも一味違って、美味しく、食べ歩きや手土産にもよさそうです ♪
Ferdinand knedle
住所 : Gavrila Principa 58, Beograd
営業時間 : 09:00~22:00 ( 日曜日のみ 10:00~ )
長旅で疲れも溜まる撮影だったにも関わらず、毎朝集合時には、はつらつとしたお元気な様子の高島礼子さん。 弊社スタッフ一同、やっぱりすごい女優さんだなと実感しました。
皆さんにフレンドリーで、フリータイムの町散策はまるで女子旅のよう! 笑 (スタッフの半分が女性陣だった+男性スタッフも甘い物・可愛い物好きメンバーばかり) 高島さんはじめ、制作スタッフ全員のおかげさまで、無事に終始楽しくロケを終えることができました。
ありがとうございました!
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