BS 『 世界遺産 』では、2018 年 11 月 25 日にハンガリーの世界遺産『 ホルトバージ 』を放送しました。
ハンガリーの東部には、ヨーロッパには珍しい大平原が広がっています。ホルトバージ国立公園として 1999 年に世界遺産に登録。見渡す限りの大平原では、今も伝統的な暮らしが受け継がれています。
動物も人も自由に生きる姿が印象的なホルトバージの魅力をたっぷりお届けしました!ここでは、放送に入りきらなかった撮影秘話をご紹介!
騎馬民族の技
馬が走るシーンを撮影するのはとても大変。今ならドローンが使えるでしょう?※と思われるかもしれませんが、音や視界に得体のしれない物が飛び込むと馬はびっくりしてしまうのです。ドローンで撮るとある程度の距離が必要なため、臨場感に欠けるところも。
そこで、クルーは「 打倒 BBC ! 打倒 ナショジオ ( National Geographic )!」で現地の協力を経て、こんな体制に ( 笑 )
ダッシュする馬とチコーシュ ( 馬使い ) を追いかけて走る車。見ている方は、ドアを開けての走行にひやひや ( 汗 ) 水兼カメラマンと VE 土屋さんが幼馴染だからこそ成せる技 !? ですね~。仲良し最強コンビで、撮影現場でも心強く、和みます ♪
角のねじり回数は美に重要!?
ハンガリー固有種のラツカ羊も取材しました。放送には入りきりませんでしたが、ラツカ羊にもイケメンやら美女がいるらしいです。その見分け方は、『 角 』!独特のスクリューのような角は、ねじり回数が羊によって異なります。生える角度もよく ( シンメトリック ) 、ひねりが多い ( 4~5 回 ) が美ラツカと認定されるそうです。
さらに取材期間中、お腹の大きなラツカ羊たちがいっぱい。当日、一匹に異変!ユハース ( 羊飼い ) によると、「産気づいたらスポンっと生まれる」とのことだったので、ダッシュで撮影の準備をしました。
しかし、そこから待つこと 8 時間…。夕方からカメラを構えているクルーと母羊はへとへと状態。まさかのレアケースな難産の立ち会いでした。その分、生まれた瞬間の感動は忘れられません!!
灰色牛にアッパレ&感謝
ハンガリーの固有種、灰色牛も撮影しました。その時、事件発生!
ロケが終わり、荷造りをしてグヤーシュ ( 牛飼い ) さんたちにお礼のご挨拶をしようとした時、久留島ディレクターが「 ヴォイスレコーダーがない! 」と大慌て。小さくて黒い小型のため、クルーと牛飼い全員で大平原を探し回りましたが、見つかりませんでした。
一生懸命集めた自然の音データが全て入っていたので、とても落ち込んでしまったディレクター。牛飼いさんが「きっと牛たちが見つけてくれるよ」と慰めてくれました。
すると、数時間後!牛飼いさんから「レコーダーが見つかったよ~」とお電話が!!スタッフ一同、驚きと感動。涙
普段と違うものが落ちていたため、牛たちが気づいたようです。灰色牛の観察力にアッパレ!まさか、本当に牛たちが探し出してくれるとは思いませんでした!
連日、お天気にも恵まれ、ホルトバージの皆さんの温かなご協力のおかげで、充実した撮影となりました。心より感謝しています、ありがとうございました!
※ 大平原で何も障害がなく、誰でもゲリラ的にドローンを飛ばせそうと思われるかもしれません。しかし、ホルトバージのドローン撮影は厳しく監視されています。ドローン撮影には必ず政府からの特別な撮影許可が必要です。ご旅行の際に、勝手に飛ばさないようにお願いいたします。また車両は、許可を得て使用しています。
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